ドライクリーニング後の乾燥
ドライ溶剤のうちパークは発がん性があるとお伝えしました。そのため洗浄後のドラムから商品を取り出すことなく、そのまま乾燥されて出てきます。そのため作業員はパークで濡れた衣類に触れることはありません。
また、乾燥時の気化したパークのガスも大気中に漏れ出ないよう密閉した機械の中で冷却され、元の液体に戻されて石油系のドライゾールの場合は、環境への影響を指摘されず、規制もありませんのでほとんどの場合洗浄機と乾燥機が別になっています。洗濯機で洗った後に濡れた衣類を取り出して乾燥機に入れて乾燥する。というのと同じ理屈です。このような洗浄機をコールドマシーンと呼んでいます。
このためドライゾールの場合は作業員がゾールに濡れた衣類に触れることになります。また、乾燥機の多くは回収機能(冷却して再び液体に戻す機能)を持ちませんので、気化した溶剤は大気中に放出されます。
日本国内では現在ドライゾール用のホットマシーンは製造されていません。理由はいろいろあると思いますが
- ホットマシーンは高価なので小さなお店では購入できないこと
- パークに比べて乾燥に時間がかかるため、大量処理に向かないこと
- これまでゾールは安価だったので、回収するメリットが低かったこと